やまだもとやすのブログ

チャリ走社長@スパイシーソフト→山田元康→HTML5スタートアップ社長@Liberapp

ミッション・ビジョン・バリューの落とし込みミス

何もわからず会社をはじめたあとは、ただプログラミングをして、頑張って営業してと、ガムシャラでした。

創業してから何年かたち、いろいろなことがありました。社員が増えていろいろ問題が起きたこともあります。売上が伸び悩んだり、爆減したこともありました。迷いながら、いろいろな本を読む中で、事業計画が必要なことと、経営理念(ミッション)、ビジョン、バリュー(行動理念)が大事だという結論に至りました。

最初は、会社説明会で自社の紹介をする中で、自分が思っていたことを、まとめて「イズム」というものを作りました。

ただ、イズムことミッション・ビジョン・バリューを、トップダウンで落とすのが、個人的にはばかられましたので、三ヶ月に一回有志のメンバーで合宿をして、イズムを練り直し続けるということを、何年も続けていたことがあります。また、イズムを、会社に落とし込むために、唱和して見たりを取り入れたこともありました。

合宿自体は、若い子も多くて、サークル気分なこともあって、結構楽しかった面もありました。当時の写真を見ると、打ち上げ花火師よんで花火大会開いてたり、マグロ解体してたりと、無茶楽しそうです。

しかしいろいろ考えることがあった中、地震の後くらいに、イズムも合宿もやめました。

最大の理由は、合宿は最大数十人規模になり、多人数でイズムを三ヶ月おきに見直し続けていました。その結果、創業者であり代表である自分自身の考えと半分とは言わなくてもかなりの割合が、自分が違和感を感じるものになってしまいました。

次に大きな理由ですが、合宿の議論は、事業で何をどう達成するかではなく、イズムの文面そのものや、イズム視点での日々のチーム内の不満について議論していました。それぞれの不満を反転させて、みんなこうあってほしい、こうあるべきだということを、文書に落とし込んでいました。その結果、ただ三ヶ月に一回、ガス抜きをしていただけのような気がします。

三つ目の大きな理由は、文面作りで終わり、日々の改善が行われず、業務で結果が出すことができなかったという点です。なんとか日々に落としこもうとして、他社がやっていた朝礼や唱和や評価への反映に、取り組んで見ました。しかしながら、効果が出たとは言えません。それどころか、クリエイティビティが必要な会社なのに、手法がミスマッチしていて、悪い効果があったと思っています。

それ以外にも、歳をとり三ヶ月に一回も二泊三日で合宿するのに疲れた。中途のエンジニアが、参加する前から異常に拒絶反応示すので、そこの説得に疲れた。人数増えてきて、大規模な催しになり、30km富士山ウォーキングとか大変なアクティビティを社員が企画するので、当時110kgの巨体にはしんどかった。アクティビティやら、イベントやらを、大人数でやると無茶苦茶コストがかかる。有志でやると、考え方をすり合わせたいスタッフこそこない。かといって、全員強制にすると、反発やコストが半端ない。

そんな理由で、社員数が、70人近くになった頃に、大規模な合宿をまずやめました。人数縮小して、幹部だけで五人強で、一度やり、それでやめました。